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【NewsPicks】Reboot Japan vol.2/「アトツギ甲子園」ファイナリストたちが描く新規事業
(Sponsored by 中小企業庁)
第2回のテーマは、「アトツギ甲子園ファイナリストたちが描く新規事業」です。
▼概要
【NewsPicks】YouTube動画配信
https://www.youtube.com/watch?v=AmXT7bsNDUE
<出演者>
・田島 大輔 (田島山業)
・堀 貴紀 (マルキ建設)
・入山 章栄 (早稲田大学ビジネススクール 教授)
・鷲見 玲奈
「第3回アトツギ甲子園」ファイナリストの田島山業の田島大輔氏と、「第4回アトツギ甲子園」で経済産業大臣賞に輝いたマルキ建設の堀貴紀氏に、2人が進めるビジネスリノベの内容やアトツギが抱える苦悩、新規事業の課題などをお話しいただきます。
➀ ゲスト紹介~林業を儲かる仕事に変えるビジネスリノベ
~アトツギ甲子園出場とその後の反響~
>田島氏
決勝大会ではトップバッターだったため緊張したが、自分が雰囲気を作ろうと挑んだ。「アトツギ甲子園」は自分たちの考えを世の中に知ってもらう良い機会。出場後はピッチした内容が広まり、大学や企業との連携にもつながるなど、家業の安定に寄与した。
~日本の林業が抱えている問題点と解決するためのビジネスリノベ~
>田島氏
日本の林業の課題は木材の値段が安いこと。補助金をもらっても収益が赤字になる構造的な問題がある。そのため、J-クレジット制度を利用して二酸化炭素の吸収量をクレジット(排出権)として企業に販売することにした。
➁ 「売れない」中から見つけた新たな事業の形
~生物多様性の文脈での共感と広がり~
>田島氏
すぐには売上が伸びなかったが、営業先企業との対話を通じて動植物保全など生物多様性の文脈にニーズがあることが分かった。そこで環境省の支援マッチングを活用した。環境省の支援証明書により、提携先の企業も間接的に動植物保全をやっていることを証明できるようになった。
>入山教授
田島氏の進めている事業はまさにリノベ。カーボンクレジットがうまく行かず、もう一度リノベをし、生物多様性の文脈に挑戦したところ、多くの企業が共感した。チャレンジを続けてうまく行った良い事例。
➂ ゲスト紹介~前大会グランプリ 堀氏のビジネスリノベとは
~アトツギ甲子園出場とその後の反響~
>堀氏
経済産業大臣賞(グランプリ)発表の際、京都から応援に来てくれた仲間が喜んでくれたので、ガッツポーズで応えた。グランプリの受賞でメディア露出が増え、多くの方に声を掛けられたり、地元企業からも協業の提案をいただいたりした。
~公共残土と荒廃農地問題を解決するためのビジネスリノベ~
>堀氏
違法な盛り土などにより土砂災害の原因にもなっている公共残土の問題と、後継者不足等で放置された荒廃農地の問題の両方を解決するため、荒廃農地に公共残土を受け入れ、蘇った農地で米を生産し、米粉に加工して販売するビジネスモデルを考えた。
④ 入山教授が考える「リノベーションで必要なこと」とは
~新規事業を模索する企業人にとって参考にすべき“アトツギ視点“~
>入山教授
イノベーションを生む際の最重要ポイントは「新結合」。新しいアイディアは、この世に既にあるがまだ組み合わさっていないものの組み合わせから生まれる。お二人のような現場の方々が、新しい組み合わせをやっていくことが日本の勝ち筋。
⑤ 田島氏・堀氏の新規事業についての社内の反応
~社内の反発や短期的な利益を求められなかったのか?~
>田島氏
J-クレジット制度は短期的な利益を生むビジネスアイディアだったが、目に見えないものを売るため、社内からは不思議な目で見られることもあった。しかし、実績を出すことで、それが良い成功事例となり次の縁につながる。今では社内からも応援されている。
>堀氏
長期間で見る業種であるため、短期的な収入が少ないことに対しては反発はなかった。公共残土を埋め立てた場所で何を作るかは社長と意見の食い違いもあったが、「アトツギ甲子園」で優勝したことで発言力が上がった。
~経営者に必要なもの~
>入山教授
良い経営者の最大の条件は常に長期視点であること。コツコツ行うことで少しずつ得るものがあり、成功した時にビッグビジネスになる。アトツギは一度社長やトップに立つと20~30年続けるため、長期視点を持ちやすい。
⑥田島氏・堀氏が考える今後の事業展開
~長期視点でどのようにビジネスリノベーションを起こしていくか~
>田島氏
第一次産業である林業が、当たり前に事業として成り立つ未来を作りたい。各地でいろいろな人が木を植え始め、より豊かな地球環境を繋いでいけるようにしたい。そうすることで、地域にも新しいビジネスや雇用が生まれていく。
>堀氏
建設業も他の産業同様、高齢化が課題。新しいことにチャレンジし、会社内で起こった風が地域に移って地域が盛り上がるような動きを、仲間を作りながらやっていきたい。
~田島氏・堀氏に共通する、新規事業でビジネスリノベーションを起こす必須条件~
>入山教授
長期視点が重要。時間をかけて地域や社会のためにやっていくことが、今の時代のアトツギの一つの考え方。「アトツギ甲子園」にはお二人のような人が出て、どんどん蓄積されている。今後が楽しみ。
⑦ 第5回「アトツギ甲子園」について
>入山教授
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