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2025.03.24

支援機関 ACT

【北海道・静岡開催】支援機関向けイベント イベントレポート

【北海道・静岡開催】支援機関向けイベント イベントレポート

「地域における持続的なアトツギ支援」をテーマに、自治体・金融機関・支援機関・個人の方を対象としたリアルイベントが北海道と静岡で開催されました。
本イベントでは、アトツギ支援を先駆けて行ってきた支援者や地元アトツギをお招きし、アトツギ支援のヒントとなる事例紹介を交えてお話しいただきました!

 

イベント概要



<北海道>

開催日時:2025年1月14日(火)15:00-17:55ごろ

開催場所:エア・ウォーターの森(北海道札幌市中央区北8条西13丁目28-21)

対象者:アトツギ支援に関心を持つ自治体・金融機関・支援機関

 

<静岡>

開催日時:2025年1月27日(月)18:00-20:00ごろ

開催場所:静岡駅前会議室(静岡市葵区紺屋町8-13 内野ビル B館301号室 )

対象者:アトツギ支援に関心を持つ自治体・金融機関・支援機関



北海道:トークセッション①「支援機関のアトツギ支援 ~地域におけるアトツギの重要性~」


 
<登壇者>


永井 裕貴 氏
空知信用金庫 地域支援部 部長代理
2003年に空知信用金庫に入庫。2019年4月〜2021年3月まで北海道経済産業局に出向し、アトツギ支援等に従事。現在、アトツギ支援を含めた事業承継全般を支援する他、販路・補助金申請・人材採用支援等事業者の本業にかかる支援を実施。事業者支援を通じて地域経済の活性化に繋がる取組みを行っている。
自身も両親が札幌市内にてラーメン店を営んでいた「元アトツギ」であり、アトツギに対する思い入れは強く、アトツギ同士のつながりを深める支援等を実施している。

 

本村 祐樹 氏
熊本市経済観光局産業部 経済政策課 中小企業振興班 主任主事
2021年4月に熊本市役所へ入庁。産業振興課に配属され販路開拓支援等に従事したのち、組織改編に伴い2023年より経済政策課へ配属。事業承継支援を担当し、ツグKUMA(事業承継連携支援に関する協定)の締結等に尽力。現在は事業承継支援からアトツギ支援に発展し、関係機関と連携しながら日々アトツギのため奮闘中。

 

本セッションでは、地域の支援機関がアトツギをどのようにサポートできるのかを議論しました。永井氏は、自身もアトツギとして廃業を経験した立場から「地域経済の活性化にはアトツギ支援が不可欠。広大な北海道という土地でアトツギたちがつながるコミュニティづくりがしたい」と強調。

本村氏からは、今年度から熊本市がスタートさせたアトツギ支援策を紹介。「支援の種火を広げていく中で、異動の多い支援機関内でのノウハウ継承が課題」と支援する上で避けられない支援側の仲間づくりについてシェアいただきました。


 

北海道:トークセッション②「アトツギが求める支援 ~支援機関との関わり方~」



<登壇者>


永井 裕貴 氏
空知信用金庫 地域支援部 部長代理

 


水野 里紗 氏
株式会社水野染工場
明治40年創業の水野染工場に令和元年11月に入社。
後継者として、育てられなかった分あまり後継に重圧を感じず入社。2022年に藍染結の杜を美瑛町にオープン。
そこで、館長として藍染に従事し北海道らしさを求めアイヌ文化に辿り着く。北海道×アイヌ×藍染 その未来へ挑戦中。


村本 賢亮 氏
株式会社壺屋総本店 常務
北海道旭川市生まれ。実家は90年以上続く「壺屋総本店」という老舗のお菓子メーカー。東京のIT企業に勤めた後、3年間ベルギーの修行を経て旭川に帰省。北海道の食材を使ったチョコレートブランド「RAMS CHOCOLATE」を立ち上げ、ショコラティエ兼会社の常務取締役として活動中。北海道唯一のアトツギ甲子園ファイナリスト。オーディエンス賞獲得。

 

本セッションでは、北海道のアトツギお二人を交えて、支援機関に求めるサポートについてリアルな声をシェアいただきました。村本氏からは「北海道のアトツギは距離的に一人一人が遠いことから孤独になりがち。北海道のアトツギ仲間がアトツギ甲子園を勧めてくれたから今の自分がいる」とネットワークの重要性を語ってくれました。

水野氏からは「アトツギ単独では解決が難しい課題は多い。地元支援機関にパワーをもらっている」と支援機関のサポートに期待を寄せました。

お二人とも「アトツギ甲子園」への出場が自身の成長につながったそうで、支援機関からの後押しが挑戦へのきっかけになり得ると述べました。

 

静岡:トークセッション①「支援機関のアトツギ支援 ~地域におけるアトツギの重要性~」


 
<登壇者>


河田 健人 氏
株式会社みなと銀行 地域戦略部 成長分野・アトツギ伴走担当 チーフマネージャー
2011年みなと銀行に入社。2016年みなと銀行地域戦略部に配属後、スタートアップ支援、農業、観光、医療産業誘致、公民連携をテーマとした、地方創生・地域活性化案件に携わる。スタートアップと大企業・中堅企業のマッチング、スタートアップと連携したイノベーションの創出を実施。


井出 雄大 氏
株式会社静岡銀行 地方創生部 マネージャー
2007年、静岡銀行に入社。営業店勤務、地域シンクタンクへの出向を経て、現在は地方創生部にて県内企業とスタートアップ企業とをつなぐオープンイノベーションプログラム「TECH BEAT Shizuoka」の企画・運営に主担当として従事する傍ら、地域に挑戦者が溢れイノベーションが次々と創出される環境づくりを目指して、アトツギをはじめとするイノベーターたちの応援に尽力している。


本セッションでは「金融機関や支援機関がなぜアトツギ支援に取り組むのか」というトークテーマからスタート。河田氏からは「地域の産業縮小が進む中、地域に根ざすアトツギの挑戦が地域活性化につながる」と、アトツギ支援プログラム実施の重要性をシェアいただきました。

 

井出氏からは「アトツギ支援が地域経済活性化につながる一方で、親世代の理解不足や金融機関内での支援の広がりが課題」と静岡県内での現状をシェアいただきました。短期的な成果も求められる中で、アトツギ支援の可能性を最大限に引き出すためには、金融機関・行政・地域の支援機関が連携し、長期的な視点で取り組むことが重要であると話しました。

 

 

静岡:トークセッション②「アトツギが求める支援 ~支援機関との関わり方~」


 
<登壇者>


河田 健人 氏
株式会社みなと銀行 地域戦略部 成長分野・アトツギ伴走担当 チーフマネージャー


望月 敬太 氏
株式会社小松屋 専務
東京電機大学卒業後、キヤノンシステムアンドサポート株式会社入社、8年間営業を従事し、退職後、株式会社小松屋入社。入社後、約3年をかけ、全部署の業務に携わり、4年目に専務に就任。2021年〜2023年に3回のリニューアルを行い、愛犬連れのお宿へ大幅に舵を切る。今後は、「イヌバウンド」を掲げ、フランスから愛犬連れ訪日外国人宿泊客を呼び込む方策を練る。第3回「アトツギ甲子園」優秀賞受賞。

 

小松 元気 氏
株式会社カネス製茶 取締役
家業である株式会社カネス製茶の4代目アトツギ。お茶がある日常が当たり前だった環境で育つ。大学卒業後、都内にて複数のベンチャー・スタートアップに所属し、事業立ち上げや業務効率化を経験後、家業へ戻り、IBUKI bottled tea のブランディングマネージャーを務める。
第4回「アトツギ甲子園」出場では、「未体験の日本茶を世界へ ボトリングティーで茶業復興を」をテーマにピッチをし、ファイナリストとなった。

 


本セッションは「アトツギが求める支援のあり方・地域との関わり」がトークテーマ。望月氏は、旅館業の常識にとらわれず「愛犬ファースト」の宿にリニューアルした経験を語り「支援機関との連携が大きな転機となった。支援者の後押しがあって事業を振り切ることができた」と振り返りました。

 

小松氏は「アトツギが1人でできることはない。だからこそ応援したいと思ってくれるようにチャレンジし続けるべきで、支援者にはそれを応援してほしい」とアトツギと支援者がつながり、一緒に地域を盛り上げていくことに期待を寄せました。


本イベントを通じて、北海道と静岡県に共通して感じたのは、アトツギと支援者の両者が「地元の未来を想う人々」であること。フラットに交流する機会を積極的に作っていくことが大切だと感じました。両地域の今後の盛り上がりに期待が募ります。ありがとうございました!

 

▼オンラインコミュニティACT詳細
https://atotsugi-koshien.go.jp/act/

 

▼「アトツギ甲子園」詳細
https://atotsugi-koshien.go.jp/about/

 

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